有松・鳴海絞りがヒジャブストールに|愛知・名古屋2026大会公式グッズ(PR TIMES)|KIMONOHUB NEWS
名古屋が誇る、国指定の伝統工芸品「有松・鳴海絞り」を世界へ 愛知・名古屋2026大会公式ライセンスグッズに、インバウンド需要に対応した新商品が登場
有松・鳴海絞りの技法を生かした新しい商品が、愛知・名古屋2026大会の公式ライセンスグッズとして発表された。ヒジャブとしても使えるストールと、富士山をモチーフにした手ぬぐいである。発表資料によれば、海外から訪れる人たちや、多様な文化・ライフスタイルを意識した商品企画だという。
有松・鳴海絞りが、ヒジャブと手ぬぐいになった
有松・鳴海絞りは、国が指定する伝統的工芸品である。その技法を用いたストールと手ぬぐいが、大会の公式ライセンスグッズとして企画されたと発表されている。
ストールはヒジャブとしても使える仕立てになっており、手ぬぐいには富士山の意匠が用いられている。いずれも、海外からの来訪者や、さまざまな文化・生活習慣を意識してつくられた商品だという。
目にとまったのは「ヒジャブとしても使える」という一文
自分がこの発表を見て気になったのは、新しい柄や目新しいデザインの話ではなかった。「ヒジャブとしても使えるストール」という、用途の提示のされ方だった。
伝統工芸を新しい市場に届けようとするとき、まず検討されがちなのは意匠や色柄を変えることだと思う。今回は技法そのものはそのままに、「誰が、どんな場面で身につけるか」という側から用途を考え直しているように見える。
技法を変えるのではなく、使う人を思い浮かべる
有松・鳴海絞りという技法の価値は、何も変わっていない。変わったのは、それを受け取る側への想像の幅だと思う。
「日本らしい記念品」として見せる方法もあっただろう。だが今回は、ヒジャブという具体的な着用シーンから逆算して、ストールという形に落とし込んでいるように読める。技法を使い手に合わせてアレンジするというより、技法の方が使い手の日常に歩み寄っていく。そんな順番の商品企画に見えた。
自分たちの技術も、まだ出会っていない誰かの日常に届くかもしれない
和装の仕事をしていると、つい「この技法をどう見せるか」から考えてしまう。今回のニュースを見て、「この技術は、誰のどんな時間に寄り添えるだろう」という順番で考える余地もあるのだと、あらためて気づかされた。
受け継がれてきた技法には、まだ出会っていない使い手がいるのかもしれない。そんな問いを、静かに残してくれるニュースだった。
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